LPPT's Blog

年中有休

急性カフェイン中毒で死にかけて異世界に行った話

皆さん生きてますか?

私はかろうじて生きています。

 

不謹慎ですが、こういう生死を扱う記事、冒頭で読者の生死を確認しがちだな、

なんて思っていたんですが、実際に死にかけると気持ちが分かりますね。

光が強いほど影が強いように、死に近づくほど生きてる事実が存在感を増すんですね

だからといって自殺未遂を推奨なんて出来ませんが(あまりにもキツすぎるので)

文字通り死ぬほどキツかったので自戒を込めて覚えている範囲で書いていきます

矛盾点等は深く突っ込まないでください……

 

まとめ

早速ですが、私は文章に自信が無いので、早々にまとめます。

気狂いの乱文読むのはキツイのでここだけ読んで帰っちゃってください。

 

かがくのちからってすげー、ので簡単には死ねません。

相当な「覚悟」が必要です。

 

私はそこまで死に執着できなかった。

 

何をしたのか

さて、ここからは気狂いの乱文を読む物好きの皆さんが残っていることかと思います。

なので、気が狂った詳細を書いていこうと思うのですがまず、そもそも何をしたのか?

ここからお話させていただきます。

結論から書きますと、某カフェイン剤を15錠程大量摂取しました。

15錠とか少な、とか思われそうですが、実際死ぬつもりなら確かに多くは無いです。

私は成人済み男性、体重は50kg程度、カフェイン剤は1錠100mg。

つまりほぼ確実に急性中毒は発生する量ですね。

多分致死量には満たないんじゃないでしょうか。

死ぬつもりで飲んだわけではなく、結果として死にかける量になってしまった形という

言い訳ではありますが、この辺りも中途半端な思いつき感がありますね。

ある日の朝、詳細は伏せますが、私は出勤前にカフェイン剤を7錠程摂取、

出勤中にハイになり更に同量程摂取、緊急搬送されました。

 

 

何が起こったのか

カフェインによって気分が高揚してしまい更に過剰摂取、緊急搬送された私。

地獄はここからでした。

 

救急車で搬送されながら原因を問いただされるのですが、心臓の動機と吐き気でそれどころではなく、

唯一動かせた足でカバンを蹴飛ばしながら「この中の薬を飲みすぎた!」と主張。

ちなみにこの時点で恐らく救急車に乗っているのでカバンは蹴飛ばせていないはずです

蹴飛ばすつもりで足をバタつかせたので蹴飛ばしたと誤認しているんだと思います。

 

ここから先は基本的に吐き気との闘いになります。

吐きそうになりながらもギリギリ理性はあり、昔習った安定姿勢を思い出して、体中が震えるのを気合で抑えながら実施、この時点ではカフェイン剤と同色の嘔吐をしました途中病院についたのか一度動いた気配がありますがこの時点ではほぼ気絶状態。

 

次に意識が戻ると1時間程たっていて病院に居ました。

私はベッドに横たわっており目の前には父親が座っていた模様。

ただ、この時点で父親の顔は認識できず、辛うじて男性が座っていること、他の人間が「お父さん」と呼んでいたことから父親だと判断する程度にしか知識は残っておらず。

自分が布団で寝ていることと、尿意が凄いことを認識すると、おねしょはまずいとひたすらにトイレがしたいと訴える。

ただ、この時点で尿道カテーテルを入れていたらしく、既に尿は管を通って外に垂れ流し状態、隊員も父親らしき男性もどんどん出してくださいとか励ましてくれるが、全く信じることが出来ずに我慢の限界に達して、布団汚れても知らんと逆ギレしながら放尿。

 

ちなみにですが、この尿道カテーテル、管が尿道から膀胱まで通ることで膀胱内の尿を常に排出するらしいです、副作用?で常に尿意を感じるんだとか。

 

その後は狂ったようにトイレしたいコール、今何時ですかコールと、液状の嘔吐をひたすら繰り返すことに。

この辺りから時間感覚も狂い始めて1分が1時間ぐらいに感じます。

一応自分がカフェイン中毒であることと、体内のカフェインが抜けたら楽になることは知っていたので、早く苦しみから逃れたい一心でひたすらに時間を聞きまくる。

この聞きまくる、数分おきではなくて数十秒おきに聞いていたらしく、数十回聞いた挙げ句、あまりにも時間が過ぎないので教えてくれた時間を疑うようにもなる。面倒くさい。

1時間で数百回単位の時間とトイレの押し問答をした後、カリウム?の値がまずい事に

なったらしく別の治療室に移されることに。

移動しながらも嘔吐、そのまま意識を1時間程失い気がついたら別室に。

この辺りから意識も曖昧になり、相変わらず時間を聞きまくる。

ただ、数十回聞いたところで辛うじてトイレをしていいことを理解し始める。

しかし、自分の記憶ですら曖昧なため不安になり、数秒おきの時間確認の時に、トイレもして大丈夫ですよねと確認し始める。

ひたすら上と下の両口から液体を垂れ流し続け、ついに嘔吐は無色の泡を出すように、ここからはひたすら時間を聞く以外は気分が悪いと絶叫、吐き気を紛らわすためにひたすら母音のみで叫んだりベッドの柵をめちゃめちゃに揺らして暴れまわる。

この辺りで搬送から4時間近くたっているのですが、時間間隔がおかしくなっているので急に日付が気になり始める。

慌てて時間ではなく日付を質問するが、日付が理解出来ず曜日を聞いて辛うじて日を跨いでいないことを理解する。

(この時、正確な日付を教えてもらっても、4月79日、みたいな感じでありえない日付と認識してしまい、何いってんだこいつとか思っていた)

また、この辺りから、昼の1時、といった時間表記が理解できなくなり、24時間表記じゃないと認識できなくなる。

更に、ここから身の回りのほぼ全てのものが認識できなくなり、この辺りから、

自分は異世界に来てしまった

と本気で思い込む。

 

異世界に来た(ヤクできた)

日付や時間、曜日の並びすら口に出して数えないと理解できなくなった私。

この時点で客観的に見て私がやばいはずなのに何故か周りがヤバいと思い始め、ここは

異世界なんだと思うようになります。

あまりにも辛いので記憶がおかしくなり、ありもしない世界の記憶が芽生えてしまったのだと。

異世界なので記憶の中と時間や日付の数え方が異なる、更に自分が異世界人だとバレたら捕まると思い込み必死に話を合わせようとする。

一番気を付けたことは固有名詞を言わないことで、例えば「看護師」という単語がこの世界にある確信がなかった為、人を呼ぶときは「すみません」と呼びかけるように。

他にも地名やゲームの名前も言わないように、ただ、忘れてしまうのが怖かったので、吐き気がピークで言葉が出ないときには頭の中で唱え続ける様に。

今思えばこれのおかげでスムーズに記憶が戻った気がする。

あと、謎にアークナイツの事は覚えていて、タワーディフェンスとか言うジャンル思いつく自分は天才か??とか謎の自信を覚えて、治ったらこのアイディアを元にゲームを作ってやろうかと思う。

また、かなり怖かったのが文字が認識できず、音にしか変換できなかったこと。

手首に病院名と患者名が書いてある名札がついていたのですが、なにかの記号にしか見えず、また自分の名前も覚えていないので、名札を眺めながら(この体の名前はこんな音なのか)とか内心思っていました。

他にも、

・男女の概念が分からい

・↑のせいで性器が分からず、自身の下半身を見て首を傾げる

・同じ人間で体の特徴が異なることに文句をつける

・夜勤の看護師さんを見て夜行性の種族だと思う

・夜以降しか窓の外の景色を見ていないので、朝は明るくなるのか不安になる

・時間が進まなすぎてループ世界だと思い込み、抜け出すために発言内容を変える

・ベッドにあったティッシュの用途以外の情報が分からない

・吐く用の容器に溜まった胃液を黄色いグミと思い込み胃液で遊ぶ

・元の世界ではトイレは二種類あったので不安になってトイレの種類を確認する

・家族の概念が分からなくなる

・鼻から出てきた血塊を見て色がついた物体が体内から出てきたことに喜ぶ

・血の概念が分からず採血で何を採っているのか不安になる

等々……

 

何百回も時間を聞いてきて、苦しいと叫び、挙句の果てには麻酔で意識を飛ばして欲しいと懇願する成人オタク男性を相手する看護師さん達は聖人でしょうか……

なんとかこの世界での自分の名前や職業、家族の存在を思い出してこれでこの世界でも問題なく生きていけると安心感が増してきたところでようやく夜明けに。

今回カフェイン剤を大量摂取しているので当然ながら夜は眠れません。

ただ、朝になった事で時間がちゃんと進んでいることを実感、安心感で束の間の眠気が

まあ、看護師さんに夜寝られなくなるからと怒られて頑張って起きますが。

 

この異世界で生きていく

人生で一番長い夜を終え、なんとか生還しました。

ここでようやく吐き気が抑えられるレベルまで落ち着き(そもそも吐く物がない)。

男女の概念や地名の知識を辛うじて思い出せる様になってきます。

この辺りからようやく眠気を感じますが、前述したように夜眠れなくなりそうなこと、既に夜がトラウマになっているため、頑張って起きて夜寝ようと思うように。

ここで手元にあったスマホで色々調べ始める。

自分の生年月日や家族の名前、友人の名前等。

またこれまでの色々な履歴から仕事や自分が持っていた知識のこと、出来ていた作業のこと、やっていたゲーム、使っていた機械、合わせてこれらの使い方等を必死に思い出したり調べたりし始めます。

体に染み付いていた知識で何とか前までの自分と同じ様に振る舞えると安心したところで段々と頭の中の世界が細かく設定されていることに違和感を覚え始めます

性別毎に体に変化があったり、臓器が細かくあったり、酸性とアルカリ性があったり、太陽系に惑星がいくつもあったり、国が大量にあったり。

全て自分が考えたにしては細かすぎるし、今にして思えば前提が狂っていたので支離滅裂なのですが、この時は本気で異世界に来たものだと思っていており、段々正気に戻っていく過程で頭の中の異世界と、今自分の身体がある世界は同じなのでは無いか?

そんな考えが出てきます。

ここからは更に、自分が知っている異世界のものだと思いこんでいる単語や、異世界からやってきたにしては知らないはずのこの世界のニュースを調べ初めます。

スマートフォンという存在を知っている、電力がある、コンセントの形が2口である、友人の名前がちゃんと言える、家族の名前がちゃんと言える、両親の存在がわかる、兄弟の概念がわかる、自分には祖母が居て、会社には上司が居て、スマホで報告書を確認すると、しっかり作業内容が分かる、お米がちゃんとある。

今も書きながら何いってんだこいつと思ってしまうんですが、当時の僕にとっては自分がちゃんと自分として存在していることがとんでもなく嬉しくて、何度も身分証を確認したり、名札の文字がちゃんと理解できることに喜んでいました。

ただいま地球。

 

地球から戻ってきた男

なんとか地球に帰ってきましたがそれはそれ。

相変わらず点滴まみれだし尿は垂れ流し。

ここまでで搬送されてから丸一日が経ちました。

ここからは更に、持ってきてもらった充電器でスマホを充電しながら実際にゲームをしたりして記憶の中にしかなかったゲームをやるという作業が実際に行えることを確認。

これで退院しても今までの私がやっていたであろう趣味を継続できると安心します。

また、各種カレンダーアプリや、チャットアプリを凝視して記憶が欠落しているここ数週間の行動やまだあやふやな知識を補充。

それでもまだ思い出せない部分はあるはずなので、ゆっくり思い出していこうと決意。

その後2日かけて柔らかいご飯を食べれるようになり、普通に便も出せるように。

尿道カテーテルや点滴の管も3日目には外して晴れて普通の人間に戻れました。

但し、搬送理由が理由なのでトイレやお風呂は看護師付添必須でしたが。

4日目に、ノートパソコンを持ってきてもらい、パソコンが使えるかの確認をしながらこれまでの記憶を忘れないように必死に書きなぐり。

5日目にこの記事にまとめました。

 

終わりに

といったところで気狂いのオタクが異世界に行った話は一旦区切りを迎えます。

実際にはこの記事を書いている今も入院はしていて、今後の生活も分かりません。

一応退院は出来ますが、外に出た時に、果たして自分の記憶はきちんと機能してくれるのでしょうか。

3人目の「地球から来た男」になってしまっていないでしょうか。

ここまで読んでくださった皆様方はどうか、地球からは出ないことを願っています。

ここまで読んでくださりありがとうございます。